2018シーズン終了

今日は妻と二人で今シーズン最後の釣行に向かいました。

今回は、前回入渓した釣り場の下流側にあたる区間を釣り上がることにしました。

 

準備を整えて入渓してみると、目の前の流れは若干水量が少ないものの、いかにもヤマメがフライに飛び出しそうな雰囲気でした。

 

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Photo : 実績のあるポイントを前に、期待は高まるが...

 

 

妻は前回までの練習を生かして、水際の岩陰などに身を隠しながら、丁寧にポイントを探っていました。

メンディングはまだ思うようにできないようでしたが、できる限りフライをナチュラルドリフトさせることを心掛けていたので、いつヤマメがフライに出てきてもおかしくないと思いながら、妻の様子を見守りました。

 

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Photo : タイトなループを繰り出してアプローチする妻

 

しかし、私と妻で交代しながら釣り上がってみたものの、ヤマメの反応は一向に見られませんでした。

結局、全く釣果が得られないままに前半の釣りを終了することとなりました。

 

後半の釣りに向けて仕切り直しということで、気分転換も兼ねて渓流沿いにある蕎麦屋で昼食をとることにしました。

この蕎麦屋は水車を動力に蕎麦粉を挽いて、つなぎを一切使わない十割蕎麦を出すこだわりを持ったお店です。

毎年5月の連休頃には、近くの山で採れた新鮮な山菜の天ぷらを蕎麦と一緒にいただくことができ、これがまた絶品の美味しさです。

 

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Photo : 渓流沿いの涼しい座敷で割子蕎麦に舌鼓

 

美味しい蕎麦をいただいたところで、午後からは妻のFFデビュー時に訪れた流れの緩やかなプールが点在する釣り場に向かいました。

 

午後はそのエリアで各々の好きな場所で釣りをすることにしました。

私はサイトフィッシングでヤマメを狙いましたが、反応は渋くフライには全く出ませんでした。

妻の様子をうかがうと、初ヤマメを釣ったポイントを丹念に探っているようでした。

一度はフライにヤマメが出たが、アワセに失敗したと話す妻の様子をしばらく見守っていると、先ほど反応があったというポイントから再びヤマメが出ました。

妻もタイミングよくあわせましたが、残念ながらフッキングには至りませんでした。

悔しがる妻の様子を見ながら、この短期間でずいぶんと上達したものだと感心しました。

 

それから妻もポイントを移動すると言うので、私は数尾の良型ヤマメが定位していたゴルジュ帯の淵へ向かいました。

岩壁をつたってポイントに近付き、ヤマメが確認できたところでフライをキャストしました。

しかし、狙ったヤマメは上流から流れ下ってくるフライに気付いた途端、川底へと姿を消しました。

周りに定位していたヤマメたちも同様の動きを取り、たちまち水面にはヤマメたちの姿がなくなりました。

その後もしばらく観察を続けましたが、どうやらヤマメたちはフライに対して非常に警戒心を抱いているようでした。

アップストリームでキャストしたラインがヤマメの視界に入り、違和感を与えたのかもしれません。

いずれにせよ、ヤマメの方が上手というわけでした。

 

先の出来事を残念に思いながら川を下っていたところ、淵の川底にある魚の姿が見えました。

私が面白半分にその魚の口元にニンフを運んでみたところ...

 

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Photo : 思わぬ釣果となった20cm超えのドンコ

 

ビーズヘッドのフェザントテイルをくわえ込んだのは、普段なかなか見られないサイズのドンコでした。

妻は初めて見るドンコに対して、フライでこんな魚も釣れるのか、これはどの魚の仲間なのか、なんだか可愛くない顔をしている!...と興味津々でした。

 

結局のところ、今シーズン最後の釣りでの釣果は、このドンコだけとなりました。

欲を言えば、夫婦揃って納得のいくサイズのヤマメを釣り上げて今シーズンを締めくくりたかったところですが、そう上手くいかないのが常です。

しかし、私が大切にしてきたフライフィッシングを愉しむ時間を妻と共有できたことが何より幸せなことで、それは釣果以上の収穫と言えます。

 

これからは管理釣り場のシーズンとなります。

ただ、近隣には手頃な釣り場がないということもあり、釣りの機会を設けるには多少の遠征が必要になります。

遠出して釣り場に向かうのであれば、せっかくの機会なので、食や宿といった楽しみも盛り込みつつ、妻の心も踊るような釣行を計画したいと考えています。

 

初めての釣り上がり

今回は三度目の釣行で、フライフィッシングに対して徐々に慣れてきたであろうということで、本格的に渓流を釣り上がることにしました。

 

遊歩道沿いの浅い流れで練習をしてきた妻にとって、瀬と淵が連続するような複雑な流れの中で釣りをすることは、これまでとは異なる雰囲気での釣りとなります。

 

私は、森閑とした渓の心地よい空気の中に身を置く素晴らしさを妻にも体験させてあげたいと思っていました。

 

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Photo : 奥出雲の森を流れる清らかな渓

 

妻は慣れない渡渉に苦労しつつも、笑顔で釣りを楽しんでいました。

前回の釣りの成果か、私が細かなアドバイスをしなくとも、すでにヤマメが付くポイントを狙って懸命にアプローチを試みていました。

 

キャストが難しい場所こそサポートしたものの、妻自身が思うように釣りをしている様子を見て、私は嬉しく思いました。

 

妻が流すフライに何度かヤマメが出るも、あわせ損ねて悔しそうにしていましたが、それでも新たなポイントでキャストを繰り返していました。

 

複数の落ち込みからの流れが合わさる好ポイントを丁寧に流したところ、ドラグフリーで流れるCDCカディス#16をヤマメがくわえるのが見えました。

妻はすかさずロッドを立て、ラインを引いてあわせました。

 

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Photo : ヤマメをランディングする妻

 

ついに妻は、フライに出たヤマメに対してしっかりとあわせることができました。

「釣れた」ではなく、「釣った」という感覚を味わった妻は大変満足そうでした。

 

私が初めてヤマメを釣るに至ったまでの時間を考えると、妻は随分と早くにヤマメを釣り上げてしまいました。

きっと、私よりセンスがあるのでしょう。

 

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Photo : 感激する妻の手中に収まるヤマメ

 

今回の釣りで、渓流フライフィッシングの楽しさも難しさもしっかり味わえたように思います。

かく言う私は、一日通して釣果なしでフライフィッシングの難しさが身にしみる結果となりました。

 

おそらく次回の釣りで一般の渓流シーズンは終了し、管理釣り場での釣りがスタートします。

旅行を兼ねた遠征釣行も計画したいところです。

二人揃って嬉しい出来事

妻のFFデビューからひと月余り、しばらく期間が空きましたが、二度目の釣行に出掛けることになりました。

 

前回の釣行にて、目前でフライをくわえたヤマメを釣り損ねたことが相当悔しかった妻は、今回も例の釣り場に行きたいと言いました。

 

今回は流れが緩やかなプールでのサイトフィッシングに加え、渓流フライフィッシングの基本となるナチュラルドリフトの練習を兼ねて、より流れのあるポイントにも挑戦しました。

 

ティペットに結ばれたフライが川の流れに対して不自然な流れ方をすると渓流魚が警戒心を抱くので、できる限り自然に流れるようにラインを操作する、云々と説明しました。

体で覚えたことを人に教えるのはこれほどまでに難しいことなのかと痛感した次第です。

 

あまりくどくどと説明しても面白くないかなと思い、ときどきフォローしながら妻の釣りを見守ることにしました。

 

妻が選んだポイントは、落ち込みの流れが岩壁にぶつかって流れ下るような場所でした。

その岩壁の岸際にフライを流していたところ、不意にフライが姿を消しました。

妻がロッドを立てるとラインにテンションがかかりました。

流れに揉まれたドライフライが沈み石に引っかかったと思った妻でしたが、なんとティペットの先にはヤマメの姿がありました。

 

二度目の釣行にして、思いがけず初ヤマメを手にした妻は大喜びでした。

 

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Photo : ネットに収まった記念すべき初ヤマメ

 

妻が初ヤマメを釣り上げたところで、ひと安心した私は一旦妻の元を離れて下流の釣り場に向かいました。

私が向かったポイントでは、以前から目をつけていた大ヤマメの姿が茂みの陰に見えました。

 

水中に刺さった枝の奥の岸際を泳ぐヤマメに向かって、パラシュートタイプのアント#14を流しました。

ファーストキャストでフライはフィーディングレーンに乗り、ヤマメの頭上に差し掛かったところでフライは飛沫とともに消えました。

 

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Photo : 勢いのあるヤマメがロッドを曲げる

 

私のもとに駆けつけた妻が応援してくれる中、ヤマメを無事ランディングすることができました。

釣れたのは33cmの綺麗なヤマメでした。

 

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Photo : 尺ヤマメの迫力には妻もびっくり

 

私が尺ヤマメを釣り上げたところで時間的にも納竿の頃合いだったので、退渓することにしました。

今回の釣行では、妻は初ヤマメを、私は尺ヤマメを手にすることができ、二人揃って満足できる結果となりました。

 

次回は、より本格的な渓流に挑戦する予定です。

 

妻のFFデビュー

この度、私にとってかねてからの願望であった「夫婦でフライフィッシング」が実現したので、私達夫婦のフライフィッシングにまつわる出来事をブログに記録していくことにしました。

 

私はフライ歴16年の渓流ファンですが、経験年数に見合うだけの実力を持ち合わせていません。しかし、そんな私はフライフィッシングの楽しさを妻と共有したいと思っており、いつか夫婦揃ってフライフィッシングを楽しむのが夢でした。

 

結婚して2年目になるこの夏、思っていたよりも早々に夢が叶い、晴れて妻がFFデビューしました。

釣り全般に全く関心を持っていなかった妻がフライフィッシングを始めるに至ったのは、結局のところ私に対する妻の寛容さのおかげですが...。

 

ともあれ、外堀を埋めるように少しずつ妻のフライ用品を揃えていったことが功を奏し、妻もだんだんとその気になってくれたようです。

 

念願のFFデビューは、私がメインフィールドとして通っている奥出雲の渓にしました。

釣行先は、遊歩道沿いの緩やかな流れの中でヤマメがライズを繰り返すような環境なので、渓流魚を観察する上でも初釣行にはおあつらえ向きと考えました。

 

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Photo : プールに定位するヤマメをサイトで狙う妻

 

初めてフライロッドを握る妻は、無論その扱いに難儀しましたが、ひとまず楽しんでもらうのが先決だと考えた私は、僅かな距離でヤマメを狙えるプールに案内しました。

鼻先の水面で流下する虫を無心に捕食するヤマメを目前にすると、妻もおのずと夢中になり、懸命にフライを流れに乗せていました。

 

アプローチを繰り返すうちにフライは理想的なレーンに乗り、何度かヤマメがフライをくわえました。しかし、アワセのタイミングをとるのが難しく、フッキングには至りませんでした。

 

そうして二人とも釣りに没頭すること数時間、気付けば釣り始めの11時からお昼も食べずに時計の針は16時を回っていました。

妻も時間を忘れて夢中になっていたと驚いた様子で、もっと釣りたいとしきりに言っていたので、私は大変嬉しく思いました。

 

初めての夫婦揃ってのフライフィッシング釣行、釣果が気にならないくらい充実した時間になりました。

ただ、そうは言えども次回こそは初ヤマメを釣らせてあげたいと思いつつ、初釣行を終え帰路につきました。

 

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Photo : 指導者としての面子を保たせてくれたヤマメ